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労働者の願いに背向ける

労働者派遣法の見直しを検討してきた労働政策審議会の労働力需給制度部会が二十五日まとめた中間報告で、派遣法改正の見送りを決めたことは、労働者・国民の願いにそむくものです。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-12-26/2007122605_01_0.html

 派遣法の相次ぐ規制緩和によって非正規雇用を増大させ、ワーキングプアや偽装請負、日雇い派遣など社会問題まで引き起こしているもとで、雇用の安定と労働条件の向上を図るために、抜本的見直しを行うかどうかが焦点になっていました。

■強引に改定

 中間報告では労使の間で「根本的な意見の相違がある」ことを見送りの理由にあげますが、言い訳になりません。厚労省はこれまで労働者側が反対しても強引に法改定を進めてきました。長時間労働野放しのホワイトカラー・エグゼンプションも昨年、労働者側が強く反対したのに審議会の報告に盛り込みました。それが財界に反対されると、改正を見送るなど許されないことです。

 もともと財界側は、審議会を労働者派遣法のさらなる規制緩和にお墨付きを与える場にしようとねらっていました。

 ところが、非正規雇用の増大に国民の怒りが高まり、参院選では自公政治にノーの審判が下されました。「これでは規制緩和どころか逆規制をかけられかねない」と慌てた財界側は、身勝手な言い分を並べ立てて抜本改正に逆らってきました。

 審議会では、派遣労働を増大させている「登録型派遣」について労働者側が、「雇用が不安定で技能も向上しない」と禁止を求めましたが、財界側は「ニーズがある」と反対。不法行為が相次ぐ「日雇い派遣」についても「適正に運営されている業務もある」として禁止に反対しました。

 違法派遣の場合、派遣先に雇用されているとみなす「みなし雇用」についても「一定期間で契約が終わり、雇用が不安定になる」として逆に制限の撤廃を主張しました。不安定になるというのなら正社員化すればいいのであり、こんな身勝手な言い分はありません。

■原点に戻り

 中間報告では、労働者派遣が原則自由であるべきか、本来は限定的なものであるべきか基本的考え方の違いがあるため、根幹にかかわる問題について、研究会で検討をすすめるとしています。

 しかし、「期限の定めのない直接雇用が基本。派遣は臨時的、一時的なものであり、常用雇用の代替にしてはならない」というのが派遣法制定時の原則です。政府も繰り返し、この立場は不変だと言明してきました。

 ところが、財界の要求に従って、一九九六年に対象業務を十六から二十六に拡大。九九年には原則自由化し、二〇〇三年には製造業への派遣も解禁され、ほとんどの業務で派遣労働ができるようになっています。

 派遣法制定の原則に立ち返って、規制緩和の流れに歯止めをかけ、労働者派遣法から派遣労働者保護法に切り替えることこそ求められています。

 労働組合と日本共産党など野党が一堂に会した抜本改正を求めるシンポジウムに与党議員も出席するなど、世論と運動の広がりを与党も無視できなくなっています。審議会が見送りを決めても、参院で与野党が逆転した情勢を生かして抜本改正を実現するため、いよいよ世論と運動の出番となっています。(深山直人)

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ホワイトカラーエグゼンプション(または、ホワイトカラーイグゼンプション、英:white collar exemption、ホワイトカラー労働時間規制適用免除制度)とはいわゆるホワイトカラー労働者(主に事務に従事する人々を指す職種・労働層)に対する労働時間規制を適用免除すること、またはその制度。
各国の労働法制において、労働時間の規制がなされていることを前提としてその規制の適用を免除し、または例外を認めることで、労働時間の規制を緩和することをいう。狭義には労働時間そのものに関する規制についての緩和を指すものであるが、労働時間規制に付随する規制として、労働時間に応じた賃金の支払いの強制や、一定の時間を超えた超過時間についての割増賃金の適用義務化などが設定されていることから、広義にはこれらの適用の免除についても本制度の範疇として理解される。
なお、exception(例外)との混同かホワイトカラーエグゼプションと書かれる場合もあるが、英語表記はexemptionである。

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