社保庁職員の年金着服問題 厚労相が告発断念
舛添要一厚生労働相は十一日午前の閣議後の記者会見で、社会保険庁の職員が年金保険料などを着服しながら刑事告発していなかった事案二十三件について「(業務上横領の)時効七年の壁があり、刑事告発は無理」と述べ、刑事告発を断念する考えを明らかにした。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/48803.html
舛添氏は民事訴訟での損害賠償請求についても、「民事の損害賠償(の時効)は知ってから三年だが、全額返済されている」と述べ、本人が死亡したり返済中の事案以外は着服金が全額弁済されていることから、請求は困難との認識を示した。
舛添氏は社保庁が同庁や市区町村の職員らによる総額三億六千九百万円余りの着服が表面化した後に「刑事告発する姿勢を示さないと、きちんとした年金制度の確立はできない」と、未告発のすべての事案の告発を検討する意向を示していた。
舛添氏はまた、年金手帳と健康保険証、介護保険証の役割を兼ねる「社会保障カード」の導入に向けて、有識者による検討会を今月中に設置し、基本計画を年内に策定する方針を明らかにした。政府は年金記録問題の対応策として、二○一一年度中のカード導入を目指している。
このほか舛添氏は、一定条件を満たす社員を労働時間規制から外すホワイトカラー・エグゼンプションについて「残業代が出なければ早く帰るインセンティブ(誘因)になる。働き方の革命をやりたい」と述べ、今後議論を深める意向を示した。