3候補者に政策アンケート(上)
十二日公示された参院選の福井選挙区(改選数一)では、民主新人の若泉征三氏(61)と自民現職の松村龍二氏(69)、共産新人の山田和雄氏(40)が、三つどもえの戦いを繰り広げている。最大の争点となっている年金問題や憲法改正などに加えて、北陸新幹線や原子力など、県にかかわるテーマも注目される。こうした課題に対する各候補者の考えを三回に分けて紹介する。 (参院選取材班)
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/saninsen07/fukui/CK2007071802033534.html
(届け出順)
【質問】 憲法改正問題についての考え方は。
◇若泉 征三候補 <民主新>
現憲法は、戦後六十年を越え、既成事実を積み重ねての憲法解釈だけでは限界がある。具体的には環境権、プライバシー権、地方自治など明確な方向性を示すべく、五十年、百年先を見通した、骨太の憲法論議が必要である。ただし、戦後の平和国家維持から考えて、憲法九条の戦争放棄は守るべきと考える。
◇松村 龍二候補 <自民現>
昭和二十二年に憲法が制定されましたが、これは主権在民、平和主義、基本的人権などの新しい原理を含み、国民から喜ばれ、国民の間に定着しました。しかし六十年の歳月がたち、時代に合わない点も指摘されるところです。憲法九条の一項の平和の理念はそのまま踏襲し、自衛のためには戦力を所持することができるといった改正は検討されるべきでしょう。
◇山田 和雄候補 <共産新>
「海外で戦争できる国づくり」に直結する憲法九条の改悪に反対。また、現憲法のすべての条項を厳格に実行し、環境問題の深刻化や格差と貧困の広がりに対し、基本的人権や社会福祉の確立、環境との調和を目指しています。県内に広がっている「九条の会」などの方々とも力をあわせ、九条を守り、生かす日本を目指します。
【質問】 安心できる年金制度をつくるためには。
◇若泉 征三候補
危機的状況にある国民皆年金制度を立て直し、将来にわたって堅持できる制度に抜本的に改める。その方策として(1)すべての年金を例外なく一元化する(2)最低保障部分の財源はすべて税とする(3)所得比例部分の負担と給付は現行水準維持(4)消費税は全額年金財源に充当。消えた年金問題については、当然の権利回復と過去分の給付不足を全額支給。
◇松村 龍二候補
年金記録不備問題は国民に不信と不安を起こしましたが、安倍総理は一年以内の解決を目がけて次々と対策を指示しました。各種制度を統合した膨大で複雑な制度について新社会保険庁改革法でこれを改善すべきです。ストだらけでサービス精神を忘れた国鉄からJRになったように、新日本年金機構が成立することを期待します。
◇山田 和雄候補
「消えた年金問題」で今大事なことは、「個人の年金記録」を直ちにすべての人に送付し、「記録の照合」を早め、状況証拠でも年金記録を回復することです。終盤国会で自民・公明が強行した社保庁解体は年金に対する政府の責任放棄であり許されません。そもそも生活できない月数万円などという年金を改善し、最低保障年金制度を創設します。
【質問】 所得や雇用の面での不安解消に向けた策は。
◇若泉 征三候補
まじめに働いた人が生計を立てられるように、(1)最低賃金の原則を「労働者とその家族を支える生計費」に(2)すべての労働者に適用される「全国最低賃金」を設定(3)全国最低賃金を超える額で各地域の「地域最低賃金」を設定。これらで三年程度かけて段階的に地域最低賃金を引き上げ、全国平均を千円にする。
◇松村 龍二候補
経済が成長しないことには不景気を脱却することはできません。また外国との競争に打ち勝つ努力は必要です。しかし、大企業だけが社会の中で生き残るということでは困ります。そのために政府は税制、政策、金融などで国民の所得が大きな格差を生じないよう、また雇用の不安解消に必要な政策を展開すべきです。
◇山田 和雄候補
若者や女性では二人に一人が非正規雇用、さらに異常な長時間労働。政府の規制緩和政策の結果です。労働者使い捨て政策を改め、正社員化を進めます。時給千円以上の最低賃金に引き上げ、全国一律の制度を作ります。残業代を払わない「ホワイトカラー・エグゼンプション」導入を許さず、サービス残業根絶・悪質企業の罰則強化を行います。