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残業代上げ 過労防止につなげたい

http://www.shinmai.co.jp/news/20070212/KT070211ETI090003000022.htm

残業代上げ 過労防止につなげたい

2月12日(月)

 政府・与党は残業代の割増率を引き上げる労働基準法の改正案を、今国会に提出する方針を固めた。割増率を上げることで、企業が残業を減らす効果を狙っている。働き過ぎを改める実効性のある改正を、与野党に求めたい。

 賃金や労働時間などについて、企業は労働基準法に定めたルールに従わなければならない。労働時間は「1日8時間・週40時間」と定め、これ以上働かせてはいけないことになっている。

 法律で定めた労働時間を超えて残業をさせる場合には、労使協定を結び、時間に応じて割増賃金を支払う。割増率は通常の残業は賃金の25%以上、休日なら35%以上である。

 政府・与党が検討している改正案は、月80時間を超える残業は割増率を50%とするよう義務付けた。80時間以内でも月に45時間を超える残業には、25%を超えるように努力義務を課している。

 中小企業には3年間適用を猶予し、3年後に再検討する。経済界の反発や中小企業の経営者への配慮がうかがえる。

 割増率を引き上げれば、企業は残業を減らす。そのことで、働き過ぎを抑える狙いがある。

 ただ、80時間以上とする線引きには疑問もある。例えば、2カ月から6カ月にわたって、月80時間を超える残業をすれば、過労死の認定基準となる。ハードルが高すぎるとの批判はうなずける。

 民主党は1日8時間・週40時間を超えた場合には、一律で50%に引き上げるよう求めている。政府・与党案が中小企業を例外としている点と併せて、国会で論議を深める必要がある。

 割増率引き上げについては、政府・与党は当初、管理職一歩手前の人の残業代をなくす「ホワイトカラー・エグゼンプション」とセットで国会に提出する予定だった。

 労働者の一部に「残業代ゼロ」の制度を導入して、企業側の負担を減らす。その一方で、割増率を引き上げて働く側の要請にも応える。経営・労働双方に目配りをして2つの案を同時に実現する戦略だった。

 「残業代ゼロ」は国民の反発が強かったため断念し、割増率アップに絞った経過がある。統一地方選や夏の参院選に配慮した結果とも受け取れる。選挙目当てと言われない労働時間短縮の政策が必要だ。

 このところ、過労死などの申請が増えている。働き過ぎが依然として日本の企業風土を覆っている。法改正だけでなく、抑制に向けた取り組みが労使ともに欠かせない。

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0残業代ゼロについての報道

法案提出を見送ったのは名前が悪かったから――。一定条件の社員を労働時間規制から外す「ホワイトカラー・エグゼンプション」を巡り、導入を推進してきた経済界でそんな「敗因分析」が広まっている。「高度専門職年俸制」(経済同友会の北城恪太郎代表幹事)といった名称変更案も出てきた。政府内には機を改めて法案提出を探る動きもあり、労組側は「残業代がゼロになる本質をごまかすもの」(連合幹部)と反発している。

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