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残業代不払い、健康管理義務も負わず、雇用責任なし

“労働者を長時間働かせても、残業代を支払わずにすみ、 健康管理義務も負わず、

雇用責任なしに必要なときに必要なだけ働かせられる制度を” 経団連が提言

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik3/2004-12-14/04_01.html

経団連 労働時間規制撤廃求める

サービス残業、「長時間」野放しに

雇用・労働分野23項目を政府要請

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 “労働者を長時間働かせても、残業代を支払わずにすみ、健康管理義務も負わず、雇用責任なしに必要なときに必要なだけ働かせられる制度を”――日本経団連(会長・奥田碩トヨタ自動車会長)が、こんな主張をまとめています。十一月に政府へ提出した規制改革要望書に盛り込んだもので、来年二月に決定する規制改革・民間開放推進本部(本部長・小泉純一郎首相)の対応方針に反映させるねらいです。 畠山かほる記者


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構成労働省が作成した長時間労働・サービス残業の根絶にむけた各種リーフレット

 雇用・労働分野の要望は二十三項目で、長時間労働やサービス残業(ただ働き)を野放しにすること、派遣労働を限りなく拡大することに、その中心がおかれています。

 労働基準法や労働者派遣法などの法改悪だけでなく、「通達等の行政立法による過度に厳格な運用を慎むべきである」として、通達など行政立法による規制を撤廃するよう求めている点が特徴です。

たたかいの成果に矛先

 日本経団連が撤廃・見直しを主張する通達など行政立法は、横行するサービス残業や過労死するような長時間労働を是正する内容です。労働者や家族、労働組合の告発とたたかい、それと結んだ日本共産党の国会論戦によって、規制や行政指導が強化され大きな成果となったものばかりです。

 その一つ、労働時間管理を使用者に義務付けた“サービス残業根絶”通達は、二〇〇三年度までの三年間で四百二十七億円(二千二百一社)もの是正をさせる大きな力となっています。管理・監督者の範囲を定めた通達は、残業代支払い義務から逃れようとした大企業に支払いを命じました。

 事実上無制限の残業を許してきた時間外協定の「特別条項」は、適用期間を一年の半分以下としました。大企業を中心に横行してきた年間一千時間もの超長時間残業を抑える歯止めとなっています。過重労働による健康障害防止措置も同様です。

 日本経団連の要望はまた、裁量労働制の大幅な緩和や労働時間法制の適用除外者の拡大など、労働基準法の改悪を求めています。

労働者派遣の解禁・自由化

 労働者派遣法の改悪では、労働者派遣の全面解禁・自由化ともいえる内容を要望に盛り込んでいます。法による禁止業務(医療、建設、港湾、警備など)の解禁とともに、派遣制限期間が過ぎた場合など派遣労働者への雇用契約申し込み義務、製造現場への派遣期間制限、労働者を特定する行為(事前面接など)の禁止といった各規制の撤廃を主張しています。

 ほかに、企業が金銭によって解雇できる制度の導入や、有期雇用契約期間を一律五年とすることもあげています。

 日本経団連によると、要請をうけた村上誠一郎規制改革担当相は、「実現にむけて全力でとりくむ」(「日本経団連タイムス」十一月二十五日付)と発言したと報じられており、小泉内閣の今後の姿勢が問われます。


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日本経団連の雇用・労働分野の主な要望内容

【労働時間関係】

 *時間外労働の上限規制の緩和

 (現行法規)残業の労使協定(36協定)の「特別条項」を適用できるのは、「1年の半分以下」。

 (日本経団連の主張)個別労使が決定できるようにすべきだ。需要への生産対応が困難となり、新技術・新製品開発の遅れが生じるなど、企業経営上の影響が大きい。

 *過重労働による健康障害防止措置の見直し

 (現行)時間外労働が月45時間を超えたときは、産業医の指導を受ける。

 (主張)「めど」として位置付け、個別企業の自主的運用に委ねるべきだ。

 *企画型裁量労働制のさらなる緩和

 (現行)企画、立案、調査、分析のすべてを含む業務を担い、大幅な裁量をもち、必要な知識・経験がある労働者など、詳細な要件が定められている。

 (主張)営業職を含め、ホワイトカラー労働者の業務全般に広く適用すべきだ。対象者の労働時間(深夜、休日労働)規制の除外を行うべきだ。

 *“サービス残業根絶”通達(労働時間規制)の緩和

 (現行)労働時間管理は使用者に責任があり、みずから確認するか、タイムカード・ICカードなど客観的な記録による確認が必要。

 (主張)一律的な管理方法は現実的ではなく、労使合意でとりきめるべきだ。

 *ホワイトカラーイグゼンプション(労働時間法制の適用除外)制度の導入

 (現行)導入されていない。

 (主張)労働時間規制の適用を完全に除外する制度を導入すべきだ。

 *労働時間規制の適用除外者の範囲の拡大

 (現行)管理・監督者は労働時間法制の規制から除外される(深夜業は対象)。管理・監督者とは、労務管理(労働条件の決定その他)について経営者と一体的な立場にあり、重要な職務と責任を有し、労働時間の規制になじまない者をいい、名称にはとらわれない。

 (主張)管理・監督者の対象範囲を拡大すべきだ。

 *労働時間規制の適用除外者への割増賃金支払い義務の見直し

 (現行)深夜(午後10時から午前5時)働いた場合は、割増賃金が必要。

 (主張)深夜の割増賃金支払い義務を撤廃すべきだ。

【雇用・派遣関係】

 *有期労働の契約期間の緩和

 (現行)原則3年以内。特例として、弁護士など専門的な知識、技術または経験を有し高度なものとして、厚生労働大臣が定める労働者は、5年以内。

 (主張)原則5年以内とすべきだ。

 *解雇の金銭解決制度の導入

 (現行)和解により労働者が選択する以外は認められていない。

 (主張)早期導入を図るべきだ。

 *派遣禁止業務の解禁

 (現行)港湾運送、建設、警備、病院等での医療関係(紹介予定派遣を除く)の各業務は、禁止。

 (主張)解禁すべきだ。とくに医療関係業務は早期に解禁すべきだ。

 *労働者派遣の期間制限の撤廃

 (現行)製造業務は2007年2月末まで1年以内、同年3月以降最長3年まで可能。一般業務は最長3年まで。(専門的26業務は制限なし)

 (主張)期間制限のある業務は早期に撤廃すべきだ。製造業務も早期に撤廃すべきで、少なくとも早期に他の業務と同様の扱い(3年)とすべきだ。

 *派遣労働者への雇用契約申し込み義務の廃止

 (現行)派遣制限期間が過ぎても労働者を使用する場合、期間制限のない業務は3年を過ぎて同一業務に労働者を雇い入れる場合、派遣労働者に雇用契約の申し込みをしなければならない。

 (主張)雇用契約申し込み義務を廃止すべきだ。

 *派遣労働者を特定する行為の禁止

 (現行)派遣先企業が派遣労働者を選別するための事前面接や履歴書送付などは、できない。(紹介予定派遣を除く)

 (主張)解禁すべきである。年齢や性別を特定する行為とすることを改めるべきだ。

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